「お伊勢さんに感謝の気持ちでお参りすると、ええことがあるんじゃ」
メスの日本犬『おさん』が、病気がちのおじいさんのためにはるか遠い伊勢の国をめざして旅立ちました。『おさん』の願いは伊勢の神さまに届くのでしょうか。
おかげ参り犬 おさん
- サイズ 210×270mm
- 本文 40頁
- 糸かがり上製本
- 定価 1,540円
本体 1,400円
絵/中川 朋美
歌川広重画『伊勢参宮 宮川の渡し』
文政十三年にお蔭参りのことが書かれた『御陰参宮文政神異記』には、阿波国の佐古町の手習屋で手習いをしていた子どもたちが話し合って伊勢に旅立ったことと、徳島から『おさん』という小ぶりな犬が、首に銭をくくりつけて伊勢に来たこと、さらに「伊勢古市町の大和屋長兵衛が首に巻かれた銭を軽い銀貨に替えてあげた」という『おさん』についての記述があり、これらの逸話を引用して制作しました。